たそがれダイアリー

京急とaikoと柴田淳とZARDとちょっとのエッセイ

便利な世の中だけど、大切な「何か」を失っていないか?【aiko 湿った夏の始まり】

 「カンタンらくらく〇〇!」

 「スマホでサクッと 〇〇!」

 最近こんなキャッチフレーズをよく見る。便利で嬉しい。でも、私はなんだか「悲しさ」をも感じる。

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〈失った「何か」とは?〉

 「どこか心が空っぽで、何かを失ってしまったかのよう」

 そんな発言をしたことはないだろうか。

 「何か」は人それぞれである。ここでは、私の考える失った「何か」を提示したい。

 

 「真の人とのつながり」

 

 ではないかと私は考えている。これは多くの人が感じているかもしれない。共感していただけたら幸いである。

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〈そういえば、aikoのアルバム『湿った夏の始まり』ってヤバいよね〉

 そうなんです、話はaikoに帰着します。ごめんなさい、好きなので。

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(家に貼ってあるポスター)

 このアルバムが発売されたのは去年の6月。タイトル通りの季節である。

 aikoは様々な場で、このアルバム制作の経緯を話していた。その中でも私が一番覚えているのは、渋谷の話。

  手短に説明すると、aikoが夜遅くのレコーディング終わりに渋谷の街を歩いていて、お酒で酔った人、コンビニ前で屯する人たちをみて、「あ、なんだ皆人の温もりを欲しがっているんだな。」と感じたという話。最近、結婚しなくていい・スマホさえあれば生きて行けるなど耳にする中で、その光景に目が溜まったのだという。

 

 「人間、目と目を合わせていないと、気持ちは伝わらない。」「そばにいることが大切。」そんなメッセージがこのアルバムにはきっと込められている。

 私は購入してから一週間ほど、「そういうことですよね、あいこ先生!」なんて心で呟きながら聴いていた。特に男子はこんな「人との温もりが〜」なんてマジメに言えないじゃないですか。でも、心の中でそう思っている人は多いはず。あいこ先生が代弁してくれているような感覚。だから、好きになったのかなあ...。 

  本当は一曲一曲感想を述べていきたいが、一つの記事では収まらない。

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〈愛の言葉は、LINEで欲しいか?〉

 私は去年一年間、浪人していました。浪人生は辛いというけれど、勉強を継続する辛さではなく、誰かそばにいないことの辛さである。学校があることがどれだけ素晴らしいことかと、痛感した。

 春から大学生になれるようなので、高校の友達の勧めもあり、この前やっとLINE始めました。私は頑なに「メールの方が返信のドキドキ感があっていい」「むしろ文通とかの方がいい」なんて(今となっては)しょーもないことを言って登録せずにいた。

 LINE、すごいですね 。なんか"友だち"が増えました。〇〇人って数で表示されるんですね。でも、冒頭でも述べた通り、"すごさ"の裏に「悲しさ」を覚えます。やっぱグループラインのつながりよりもグループで普通に会ってつながり深めたい。予定の時間を決めて、電車に乗って会いに行く。ここが大切。ここを面倒くさがりたくない。

  たとえば、音楽。最近ではiTunesでボタン一つですぐに手に入る。でも、私はあまり利用しない。(別にiTunesが悪いわけではない)やっぱりCDで欲しい。同じ想いの方、いるはず。

 aikoの新曲発売だ!どこのCDショップ行こうかな、もしCDショップにaikoいたらどうしよう、いざ買ってみた!、ビニールはゆっくり大切に剥がす、ジャケ写かわいいな、PCにインポートうまくいかないな、今回も歌詞素晴らしいな、、、、この過程が大切だと思う。

 

 長々と書きましたが、この先もさらに世の中は便利になってゆくはず。そのなかでも「何か」の存在は忘れずにいたいものだ。それを忘れないためにも、今日も私はあいこ先生を聴く。