拾ってくれた優しさを大切にする
13:00起床、絶望
スマホの通知、ゼロ
もう逃げ出したい。特にやりたいこともない。何者でもない。
近くの公園に行く。かわいい声が聞こえてくる。
18:00公園のベンチ
静かになる。向こうのマンションから、温かな光が漏れる。
必要とされていないことがわかった時、どう生きればいいのだろうか。
音楽はただ今その時だけでしか、僕を助けない。
絶望の時には、絶望的な曲が似合う。陽が落ちたその時は、切ない曲が、よく似合う。
何者でもない人間が、本当に何者でもなくなる時を知ったつい3年ほど前。
咳が止まらない日があった。全てに嘘をつき逃げていた。
そんな日々を過ごしていた。もう何もできない人。何者でもない人。よく理解した上で、与えられた場で精一杯頑張ろうと思った。
誰が相手してくれるのだろう。誰も相手にしたくないだろう。だから、もう一人で生きていこう。全て、一人で成し遂げよう。
ただ、意外にも、想像した世界は、そこまで暗いものではなかった。
こんな何者でもない、何もできない自分を拾ってくれた場所、人は、絶対に大切にしようと、本気で思った。
向こうはそこまで思っていなくとも、本気で大切にしなければならない。
絶対に裏切らない、こんな自分を拾ってくれた場所、人は。
あの日消えたかった公園で佇む黒い誰かに言ってやりたい、もっと人を信じなさいと、そして、まだ少しは希望があるんだよ、と。
ただ、何かがあるたび訪れてしまう。この公園。